ジヤトコは、カエルとキリギリスの足裏からヒントを得て、湿式クラッチの摩擦特性と耐久性を高次元で両立する表面加工技術を新たに開発した。
今回開発した表面加工技術は、バイオミメティクス(生物模倣)としては珍しい、カエルとキリギリス、2種類の動物からヒントを得て開発した。
キリギリスの足には接触面とのスティックスリップ現象を抑制し滑らかな摩擦を作り出す機能、カエルには濡れた接触面をグリップする機能があると考えられている。
この両者に共通する六角形の形状をクラッチのスチールプレート側に加工することで、低温時の伝達安定性やクラッチの耐久性を高めた。
これまでクラッチの性能向上は主にフェーシングプレート側の摩擦材の性能向上に主眼が置かれてきたが、表面加工をスチールプレート側に施すことで、クラッチの性能を向上。
社内試験では、耐久性、摩擦特性ともに大幅に改善することを確認した。
ジヤトコでは今後、バイオミメティクスを活用した湿式クラッチを同社のAT/CVTや電動車両用e-Axleへの採用を検討していくほか、幅広くモビリティ関連の製品にも適用を検討していく。
https://response.jp/imgs/fill/1754837.jpg
https://response.jp/imgs/fill/1754832.jpg
https://response.jp/imgs/fill/1754833.jpg