【将棋】青嶋未来六段、3年ぶり2度目の全日本チェスチャンピオンに輝く!
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元チェス日本王者塩見亮(モーオタ)が森内俊之と羽生善治について語る [転載禁止](c)2ch.net
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1 名前: 【中国電 88.9 %】 ◆fveg1grntk @転載は禁止[] 投稿日:2015/10/24(土) 16:33:38.20 0
https://shogipenclublog.com/blog/2015/10/19/yamagishi-3/
チェスって面白いの?
だが大方の「将棋世界」の住人同様、私もチェスについてはルールくらいしか知らない。将棋倶楽部24のレーティングを一晩で250点以上下げた翌朝、チェス転向を決意して盤駒を衝動買いしたことはあったが、どうも熱が入らないのだ。
やはり持ち駒が使えず、だんだん盤上が寂しくなることに抵抗がある。それにやたら引き分けが多いと聞くと、将棋より劣るゲームではないかとさえ思う。
「それは将棋をやってる人にありがちな誤解です。ぴょーん」
と現れたのは私の勤務先の後輩、塩見亮である。最後のぴょーんは彼が熱狂するモーニング娘。のカゴちゃんの真似だ。ただのモーオタと思っていたこの男が、チェスの日本チャンピオンのタイトル保持者だと知ったときは本当に驚いた。
小学生のときに将棋に熱中し、奨励会入りをめざしたが才能の限界を感じ断念。ついでに菊池桃子のファンもやめた。ところが大学に入ってチェスを覚えるやたちまち上達、学生チャンピオンになり、同時にアイドル熱も復活したという。 羽生名人は、ジャック・ピノーさんにチェスの指導を受けていた。名人にとってピノーさん以外の人と指すことさえ、このときが初めてだった。だが名人は師匠のピノーさんと引き分け、日本一の渡辺暁さんに勝ってしまう。
「この大会のあと、渡辺さんは胃痛を起こして寝込んだそうです。ピノーさんもショックを受けていたようでした」
竜王は、いつぞやの佐藤棋聖のような呆れ顔になっていた。
「羽生さんのチェスには、将棋以上に勝負への執着心を感じるんです。引き分けになりそうな勝負でも、状況や相手の力によっては踏み込んで勝ちにいく。
しかし、ふつう初めて大会に出た人間が本気で優勝しようなんて思いますか?僕なら一瞬も考えませんよ」
自分よりも羽生名人が優ると思う点として、竜王は意外なものを挙げた。
「体力が違うんです。チェスの大会は、長いものだと1日2局ずつ、4日間連続で戦うこともある。順位戦が4日続くようなものです(笑)。僕なんかフラフラになりますが、羽生さんは平気なんです」 モーオタ・塩見亮、羽生善治にチェスで敗れる「くやしいです。僕はまだ甘いです」 [転載禁止](c)2ch.net
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1 名前: 【中国電 84.0 %】 ◆fveg1grntk @転載は禁止[] 投稿日:2015/10/31(土) 07:57:20.64 0
https://shogipenclublog.com/blog/2015/10/27/yamagishi-4/
どうしてそこまで?
和服とセーター、分厚い座布団と折りたたみ椅子の違いはあっても、髪をかき上げ苦悶するさまはタイトル戦中継で見慣れた姿と変わらない。
京浜急行蒲田駅から徒歩3分、「大田区産業プラザ」の1階会議室―2004年「百傑戦」は、最大のヤマ場を迎えていた。6年ぶりに参加した将棋の羽生善治名人が5戦目を終えて単独2位に立ち、いま1位の選手と直接対決を戦っているのだ。事実上の決勝戦である。
ここまで羽生名人は3勝2分けで計4ポイント。この2つの引き分けにはわけがある。前日―3月27日に指されるはずの3戦目と4戦目を、名人は「女流棋士発足パーティー」に出席するため棄権し、規定により引き分け扱いとなったのである。
―それで優勝されちゃ、チェス界の人間として恥ずかしい―
と、羽生名人と戦っている男は当然、思っている。4勝1分け、計4.5ポイントで首位を走る男こそ、われらがモーオタ、塩見亮であった。
二人の対戦成績はここまで羽生名人の3連勝。だが、この一局が大熱戦になっていることはチェスがわからなくてもわかる。端にいたルークを中央に活用した名人が、駒を二度三度、盤に押しつけた。あの「グリグリ」が、チェスでも出た!
森内竜王に次々とタイトルを奪われた羽生名人にいま、かつてない不調説が囁かれている。事実なら、まず考えられる理由は疲労だが、チェスへの尋常でない熱中ぶりにはこんな疑問の声もある。
―もう将棋には飽きて、チェスへの転向を考えているのではないか―
げんに4月からの名人戦7番勝負と朝日オープン5番勝負をひかえた3月最後の週末を、羽生名人はこうしてチェスの勝負に没頭しているのだ。
くうっ。名人が顔をゆがめ、声にならない声を発する。どうしてそこまでやるんだ?佐藤棋聖が、森内竜王が、呆れる理由がわかる気がする。
やがてモーオタは静かに駒を倒し、投了の意思表示をした。ついにトップに立った羽生名人は次の7局目も制し、百傑戦2度目の優勝をはたしたのだった。
惜しかったな、モーオタ、と声をかけようとして息をのんだ。あのお気楽男が床の一点を見つめ、唇を噛んでいる。
「くやしいです。将棋の力で負けたのならしかたがない。でもきょうは、羽生さんにチェスで負けた。定跡書を読むだけじゃなく、グランドマスターの棋譜を何局も並べていなくては指せない手をやられて負けた。僕はまだ甘いです」
そして、独り言のようにつぶやいた。
「いったい、いつ勉強してるんだ……」
かくして平成15年度の最後に、将棋界の誰も知らないところで、羽生名人に百傑戦優勝という「棋歴」が加わった。 「300キロの世界」
蒲田駅までの夜道を、野口恒治さんと話しながら歩いた。会社員の野口さんは元奨励会員である。才能に見切りをつけ退会してからは駒に一切触れないと心に決めたが、あるときチェスを覚えると、たちまちのめり込んだという。
「一度ゲームにはまった人間の本能というのか……中毒なんですね。僕は、将棋を何かの理由で続けられなくなった人間が向かうのが、チェスだと思うんです」
突然、野口さんの口調が改まった。
「こんなことを僕がいうのは失礼ですが、羽生先生もそうなんじゃないかという気がするんですよ」
何ですって?
「将棋に打ち込みすぎると、誰だってどこかおかしくなります。羽生先生はそうならないよう、将棋にブレーキをかけてるんじゃないか。だからあんなにチェスに熱中するんじゃないかと……」
電流が走るように蘇る記憶があった。平成5年刊行の『対局する言葉』(毎日コミュニケーションズ)の中で英文学者の柳瀬尚紀氏に羽生名人が語った言葉だ。
<アイルトン・セナ、もう亡くなってしまいましたけど、やっぱり時速300キロの世界で「神の存在を見た」って言い出したときがあるんですよ。(時速300キロの世界は将棋にもあるのか、との問に)そうですね。
どんどん高い世界に登りつめていけばいくほど、いわゆる狂気の世界に近づいていくということがあると思うんです。一度そういう世界に行ってしまったら、もう戻ってくることはできないじゃないですか。
そういうことに対してやっぱり多少、抵抗感みたいなものがあるのかな、と>(以上抜粋)
狂気の世界をのぞいてしまった羽生名人はその手前でブレーキを踏み、たぎるエネルギーをチェスに向けたのか?
そんなバカな、とは思う。だが、いわゆる「羽生マジック」について考えると、荒唐無稽とも思えなくなってくるのだ。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています