NHKは12日、役員人事を発表。25日付で中嶋太一グループ経営戦略局長ら5人を理事に任命し、小池英夫理事、林理恵理事、伊藤浩理事を新たに専務理事に指名する。
NHKは、抜本的な改革を後戻りすることなく着実に実行し、受信料値下げなどの経営課題に対応するため「体制を一新し、現場で改革の実現に尽力してきた人材などを適材適所で起用した」と説明。
女性役員が初めて3人となるほか、平成に入局した職員の登用で若返りを図り、多様性・ダイバーシティを反映した役員構成にしたという。
NHKは「新しい執行部のもと、計画に盛り込まれた施策を着実に推進して、多彩で質の高い『NHKならでは』のコンテンツを提供し、視聴者・国民の皆さまの期待と信頼に応えてまいります」とコメントした。
新理事の就任により、角英夫専務理事ら5人が24日付で退任となる。
NHKをめぐっては、大阪放送局が制作し、昨年末に放送したNHK BS1スペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」で、五輪デモに参加した男性にインタビューした際、「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」とのテロップが流れたが、後で事実ではないことが判明した。
大阪放送局長を務めていた角氏は、この問題で役員報酬の一部を自主返納するなどしたが、1期で退任することに。
同局関係者は不祥事の影響について「前田晃伸会長は人事に関してやる時はやる人ですし、特にその問題の影響はないのでは。それよりも、後任の大阪局長に決まった小池専務理事が何かと話題の人で…」と話す。
85年に入局し、報道局で政治部長などを歴任した小池氏は、安倍政権を揺るがした森友問題≠ナその名が知れ渡った。
「官邸に忖度して、官邸の意向に沿わないネタはつぶすと週刊誌に報じられ、森友問題では当時、NHKにいた相澤冬樹記者のスクープに圧力をかけたなどとも話題になった」(同)
NHKはどのように変わっていくのか――。
https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/4124855/