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2022/04/09(土) 18:14:11.520犯罪率が全国ワーストだった時期もあったが、企業の垣根を越えて不審人物の情報を共有したり、中身を抜いた空き箱を陳列したりする対策が実を結んだ。
県警生活安全総務課によると、ドラッグストアを狙った万引の人口10万人当たりの認知件数は2018年以降、3年連続で全国ワーストを記録。
被害額も多く、20年には県全体の万引被害総額約6900万円のうち、ドラッグストアでの窃盗が8割近くを占めた。
岐阜のドラッグストアで万引が多発する背景には、東京や大阪などに比べ店舗の面積が広いのに従業員数が少なく、隅々まで目が届きにくいという事情がある。
外国人グループが関東地方からわざわざ万引をしに岐阜まで足を運んだケースもあったという。
県警は、店舗を“はしご”する万引犯が多いことに着目。
21年から、被害に遭った店舗から寄せられた不審者の人相などの情報を、他の店にほぼリアルタイムでメールする対策を始め、連続発生の抑え込みに成功した。
制服姿の警官が各店を巡回する「見せる防犯」も効果を発揮した。
県内に7店舗を構えるウエルシア薬局（東京）では、県警の情報と特徴が一致した人物が来店すると、店員が「何かお探しですか」と積極的に声をかけているといい、
同社の鈴木善幸保安担当部長は「県警による情報共有は防犯対策に大変役立っている」と話す。
また、高価な化粧品が一度に根こそぎ持ち去られる例が多かったことから、県警は、空き箱をレジで交換する仕組みに改めるよう各店を指導。
会計時の手間がかかる分、多くの店で売り上げは減ったが、1回に30万円分以上の商品が盗まれる被害は、18年の48件から21年はゼロまで減った。
県警のアイデアを各店が積極的に採り入れたことが被害の減少につながっており、生活安全総務課の亀山真弘課長補佐は「引き続き連携を強めたい」と話した。（共同）
