今回解禁されたのは、アムロが任務で訪れる通称「帰らずの島」で出会う20人の子供たちの設定画。
戦争で親を亡くした子供たちはククルス・ドアンに引き取られ、肥沃とは言えない島を耕し、貧しいながらも助け合って暮らしている。屈託のない笑い声が飛び交うが、それぞれ心の傷を抱えている。

安彦良和監督にとって、ドアンと、この20人もの戦争孤児の織りなす物語を描くことが、ファーストガンダムの魅力のひとつであり、本作で最も力をいれたポイントにもなっているという。
本作で描かれる新要素のひとつである“子供たちが20人も登場する設定”はTVアニメの4人から一新したもの。
安彦監督は、より物語に深みを出すために子供の人数を増やしたと明かし、共に本作を作り上げてきたスタッフとのエピソードを振り返る。
また、子供たちが多くいることにより、TVアニメでは描ききれなかった戦争が生み出す残酷な現実や、ドアンの背負っている責任をより深く表現していると語っている。

<安彦監督コメント>
TVの回でもいっぱいいたと思っていたら、ロランという女の子を入れても4人しかいない。でもそれだと絵にならないんですよね。要するに私設孤児院みたいなものですから。
それで脚本の根元歳三さんに「子供は20人は登場させてください」と言ったんです。これは非常にめんどくさいと承知しながら、総作監もやってくれている田村(篤)さんにキャラクターデザインをお願いして。
そうしたらあっという間に20人分が上がってきて(笑)。それはもういいキャラで、あれはありがたかったですね。

話の中心になるドアンは、TVアニメだと南の島でトラウマを抱えながらも4人の子供と暮らしていましたが、映画ではまた違った印象になっていると思います。
子供たちの生活感が出れば、当然ドアンも優しい生活臭のあるキャラになりますからね。そういう意味でも子供はいっぱいいなきゃダメということですね。
彼の中にも相当深いトラウマがあると思いますよ。20人の戦災孤児を引き取っているわけですから、それぞれに厳しい現場があったはずで、そのひとつひとつがトラウマになっているはずなんだよね。
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