例えば少子化対策として、「今年中に子どもを産んだら1人につき1000万円支給します」と言ったら、けっこう解決する気がします。子どもを産んだらたくさんお金がもらえるとなったら、おそらく結婚している人たちは頑張りますよね。そうしたら、突然、翌年だけ出生率がドンと増えることになるでしょう。

こういう話をすると、すぐに「そんな高額を支給する財源がどこにあるんだ」という反論が出ますよね。でも、すでに社会保障の予算はなくて、年金をどうやって払うのかも見えないまま突き進んでいるので、「10年後どうなるか分からないけれど子どもを産んだら1000万円支給する」というのは、例えば国債をバンバン発行したりすればできるんです。

既存の社会システムなどを変えるときには、何かを劇的に変えないと効果がないんです。

支給額が30万、40万円ぐらいだと、すでに自治体から支給されている出産祝い金や社会保険と変わりません。それぐらいの額を支給されても、働き続けなければいけないので、今の生活を変える気にはならないですよね。

でも、1000万円もらえるなら、「毎年子どもを産んだらスゴいことになるんじゃね?」などと、生き方を変える人が出てきます。そうすると、社会システムって変わっていくんです。2年に1度産むだけでも年収500万円なので、それなりに豊かな生活ができます。

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