https://www.nikkansports.com/m/general/news/202203140001071_m.html

生キャラメルで知られる花畑牧場(北海道中札内村、田中義剛社長)のベトナム人労働者が、寮の水道光熱費の値上げに抗議した事実上のストライキを理由に雇い止めされたと訴えている問題で、ベトナム人を支援する札幌地域労組が14日、札幌市で牧場側と団体交渉を行った。双方が主張を譲らず、平行線をたどった。

交渉後、記者会見を開いた労組によると、雇い止めの撤回を求める労組に対し、牧場側はストライキと認めない考えを崩さなかった。労組の三苫文靖書記長は「(団交は)ほぼ決裂。答えを出すまでに時間がかかる。互いの譲れない部分がぶつかっている」と話した。

労組によると、ベトナム人労働者は昨年9月まで毎月7千円だった水道光熱費を一方的に約1万5千円に値上げされたと主張。抗議するため、事実上のストライキを行ったところ、約40人が3月15日での雇い止めを通告されたとしている。

花畑牧場は休業をストライキと認めず「就労拒否と職場放棄」だと指摘。ベトナム人労働者らを出勤停止7日間の懲戒処分とした上で、4人にそれぞれ50万円、計200万円の損害賠償を請求。雇い止めは「自主退職希望や任期満了による契約終了」と否定している。(共同)