フェラーリやランボルギーニといった、世界的に成功しているスーパーカーメーカーとは対照的に、誕生後、すぐ消えてしまったスーパカーメーカーはいくつも存在します。
今回紹介するチゼタは、V16エンジンをリアミッドに横置きするという変態メーカーで、日本にはたった2台(諸説あり)しか輸入されていない希少さを誇ります。実は倒産してから28年経った今、復活するかもしれないというニュースが飛び込んできました。
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アメリカ在住のイタリア人で、元ランボルギーニのテストドライバーであるクラウディオ・ザンポッリ。3度のアカデミー賞、4度のグラミー賞、4度のゴールデングローブ賞を獲得したイタリア系アメリカ人音楽家のジョバンニ・ジョルジョ・モロダー。チゼタはこのふたりによって設立された。
チゼタという名前は、クラウディア・ザンポッリのイニシャル「C.Z」をイタリア語読みしたものだった。
ザンポッリはランボルギーニを退社後、アメリカ・ロサンゼルスにてランボルギーニディーラーを営んでいた。モロダーは、自身が所有するランボルギーニ「カウンタック」のメンテナンスをザンポッリに依頼して、ふたりは親密になったといわれている。
そんなイタリアにルーツを持つふたりが揃い、1987年にスーパーカー界の“メッカ”であるイタリア・モデナにチゼタを設立した。
1988年には、ビバリーヒルズのセンチュリー・プラザでプロトタイプ「チゼタ モロダーV16T」を華々しく発表した。そして、1989年のジュネーブショーでワールドプレミアを果たす。
当時としては画期的だったV型16気筒エンジンを搭載した上、ランボルギーニ カウンタックや「ディアブロ」を手掛けたマルチェッロ・ガンディーニがデザインしたということもあって、瞬く間に世界中から注目を集めた。
なおV16Tのデザインは、ガンディーニがランボルギーニ社に「ディアブロ」として提案して却下されたものが色濃く反映されているといわれている。
車名にある「T」は横置きを意味するTransverseの頭文字。横置きで16気筒とは物凄い存在感だ。そして、横置き16気筒エンジンなのは、新興スーパーカーメーカーとして世間の注目を集めるためだった、とザンポッリは明言している。
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モンデッリがインスタグラムにアップした写真。情報がないため断定はできないが、これが新生チゼタ「V16T」のようだ
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