――最後になりますが、同じ愛知県出身の棋士として、藤井聡太七段にどのようなイメージを持ってこれから戦っていこうと思われているのでしょうか。

豊島「彼は本当に素晴らしい才能の持ち主で、最大の長所は終盤の詰む、詰まないのところでものすごく手が見えるというところなんですけれども、
それだけではなく中盤の判断であったり、序盤のセンスとか知識、感覚とかいった部分もしっかりしていて。
16歳でここまで強い人はこれまでいなかったわけですから、まだ10代ですし、どんどん伸びていって、
これまで人間がなかなか行けなかったようなレベルまで到達する可能性も大いにあると思っていて。
普通、棋士の全盛期みたいなころは20代半ばとか後半ですけど、そういうころになってくると自分も30代から40代になってくるので、
彼と戦えるとしたら自分が相当頑張らないといけないと思いますし、年齢的なところも克服して、努力を続けていかなければならないと思っています。」

https://www.nhk.or.jp/radio/magazine/detail/nhkjournal20190610.html