「コスト削減のため缶コーヒーに入れる豆の種類や等級を偽装していた」と話すのは
大手メーカーから焙煎を委託される専門会社に勤めていたNさん。

「発注先のメーカーから豆の種類と等級は指定されますが
生豆の状態で見分けるのはほぼ不可能。
味もワンランク下のものを混ぜた程度では、違いはわかりません」

 Nさんによれば、こういった偽装はほぼ暗黙の了解なのだとか。

「発注時点で無理な金額を提示されるので材料費を削るしかないんです。
委託する側も何かあればこちらのせいにできるし、安い値段で頼みたいので、
深くは探ってきません。
本当に最高級の豆を使っていたら最低でも500円で売らないと元が取れない。
それが130円で売られているのはそういう理由です。
喫茶店のコーヒーの値段と比べればわかるでしょう」