【iPhoneは未対応】ハイレゾ音源ブームに沸く音楽業界、7万円もする音楽プレイヤーが飛ぶように売れる
http://www.nikkei.com/article/DGXBZO66331850U4A200C1000000/

 音楽業界が「ハイレゾリューション(ハイレゾ)」ブームに沸いている。
ハイレゾとは音源CDよりも高音質なネット音源のこと。
ビクターエンタテインメントはハイレゾ専門音楽配信サービスを立ち上げる。
オーディオメーカーもこぞってハイレゾを再生可能な新製品を市場へ投入。
ハイレゾを楽しむのに欠かせない音源のソフト、配信、ハードの3本柱を整備しようと、音楽業界が一丸となっている。
突如生まれたハイレゾブームは業界にとって久々の明るい話題であり、
消費者の裾野が広がれば市場が再び浮かぶ機運につながる可能性がある。

■7万円超の対応機器が飛ぶように売れる
「それ、大人気なんです。1カ月ほどお待ちいただきます」。ヨドバシカメラマルチメディアAkibaの
オーディオ売り場では、 ソニーが昨年12月に発売した携帯音楽プレーヤー「NW−ZX1」が売れに売れている。
2カ月近くが経過したものの、「入荷してもすべて予約販売ではけてしまう。在庫がない状態がずっと続く」とうれしい悲鳴。

■CDの3〜8倍のデータが生むみずみずしさ
ハイレゾが高音質かはデータ量に現れている。 CDの場合、毎秒1411キロビット。
これに対してハイレゾは4608キロ〜1万1289キロビット。 128キロビット程度の音楽配信に比べると36〜88倍。
アルバム1枚当たりでは4〜7ギガ(ギガは10億)バイトと巨大だ。

評論家は「演奏を生で聴いた状態にここまで近い音楽メディアは歴史上存在しなかった」とハイレゾの魅力を語る。
データ量が大きい分だけ緻密で迫力があるのは当然として、演奏の“空気感”までが伝わって感動を呼び起こす。
「言ってみれば録音エンジニアだけが耳にしていたそのままの状態で自宅に届く。これは画期的なこと」

巨大データのハイレゾが最近になって配信可能になったのは、通信技術と記憶媒体の大容量化のおかげだ。