バレ

羂索「やっ」
宿儺「ケヒッ」
平安時代屋敷の縁側で座る二人

羂索「ご感想は?」
宿儺「悪趣味が過ぎる」
羂索「アッハハ、暇潰しを所望したのはキミじゃないか。1000年仕込みのエンターテイメントだよ」
宿儺「よくもまあ見つけてきたものだ」
双子の魂を指して呆れる宿儺

羂索「そこは本当に偶然。まあ、千年もぶらり旅してればね。それに・・・」
宿儺「・・・」
羂索「これは私見だけど、おそらく魂は廻るんだと思うよ」
宿儺「・・・どの道こうなった、と?」
羂索「肌感覚だけどね。六眼持ち無下限っていう最高最悪にクソゲーな事例もある」
宿儺「ククク・・・相当煮え湯を飲まされたようだな」
羂索「いやマジで酷かったんだからさ!聞いてよアイツら赤子─」
宿儺「却下だ」

庭園を眺める二人
裏梅が剪定をしている

羂索「───ま、とにかく二人揃って仲良く苦虫を噛み潰させられたわけだ。どうだい?噛み締めてみて」
宿儺「腹立たしいことこの上ない」
羂索「w」
宿儺「だが・・・不思議なものだな・・・存外、思ってたほどの嫌悪感は無い」
羂索「あらら」
宿儺「全力は出し切った。少なくとも、俺自身に消化不良な部分は一つもない」
羂索「初めてじゃない?キミにそんなこと言わせたの。芦屋の時でもそこまでじゃなかったでしょ」
宿儺「ヤツは独りだったからな。いや、"ヤツも"か」
羂索「それ」
宿儺「」
羂索「同族嫌悪って言うんだよ(笑)」
宿儺「ハッ」