バレ

光煌めく夜の繁華街、慣れた口ぶりでナンパする大男の姿

宿禰「…お嬢さん、僕と食事でもどう?」
女「エ〜、アタシ彼氏いるからサァ〜」
宿禰「まあまあそんなカタいこと言わな───」

突如、宿禰の肩に背後から手が乗せられる

???「お兄サン、ここでナンパしたら条例違反ダヨ」
宿禰(チッ…警察か?)

イラつく表情で振り向く宿禰

褐色の肌、巨大な体躯、ニヤリと不敵に笑う表情、その男は…
宿禰「ビスケットオリバッッッ!!!」

戦闘の開始を悟った両者は同時にタックルッ! オリバはまたもや宿禰にアバラ骨を両手で掴まれてしまう 前回同様マッスルポーズを取ろうと両手を天に掲げるオリバ

宿禰「同じ展開…同じ決着…学ばないねアンタ」
オリバ「成長してないのはお前ダゼ」

オリバが渾身の力を込めて手を振り下ろすッッッ バキバキガキボキッッッ なにかが粉砕(こわ)レた音がした

しかし、オリバのアバラ骨は微動だにしていない

宿禰「な、なんだ…ッこっれ…」

粉砕されたのは─────

オリバ「…治すついでにアバラ骨を鋼鉄製にしたのサ」

────宿禰の両腕だった

宿禰「ミギャアアアアアアアアア!!!」

──────────

精神病棟隔離病棟にて 宿禰にナンパされたという女のインタビュー音声

女「───その後どうなったかですか?」
女「その黒人の人が、太った人を両手で上から押さえつけたんです」
女「それで…その太った人は頭も手も足も胴体も全部めり込んで…ケツだけに圧縮されたんですッッッ!!!」
女「本当に見たんですッッ!!私は異常者じゃないッッ!!ここから出し──────」(音声終了)

────────────

範馬勇次郎の自宅玄関に立つ、配達員風の男 褐色の肌、巨大な体躯、手には何かが入ったビニール袋を下げていた

ピンポーン
オリバ「ホーモーイーツでーす ご注文の生オナホです」ガチャ

勇次郎「早かったじゃねぇか…腕は衰えてねぇようだな」

強さを評価され満面の笑みのオリバ

オリバ「料金はその言葉だけで充分ダゼ」

玄関を後にする配達員 勇次郎の手には温かいケツが握られていた