俺の結婚式のときの招待客は約320人だった。
内地の感覚だと一般人の結婚式の招待客が320人というのはかなり多いと思われるかもしれないが、沖縄ではこれでも普通の規模。
多いところだと400人とか500人もの招待客が参列する結婚式もある。
沖縄は地縁血縁が濃密な社会だから50人しか集まらない結婚式は「お通夜ですか?」と揶揄されることもあるからできるだけ招待客を大勢集めようとするのはどこの家も同じこと。
中には新郎新婦が知らない人まで結婚式に紛れ込んでいることもあるのが沖縄の面白いところで、それでもだれも何も言わないし迷惑がる人はいない。
とにかく沖縄の結婚式は披露宴がド派手で、特に招待客による余興は内地では見られないような盛り上がり方をする。
招待客も芸達者が多くて琉球舞踊や三線(サンシン)、空手など自分の自慢できる芸や武術を披露するために結婚式に参列するようなもので、新郎新婦を祝うことなど二の次、三の次という人も多い。
そこが沖縄の結婚式の面白いところだと言える。
もちろんフィナーレはカチャーシーを踊ってお開きとなるが、最後にステージの上で新郎をみんなで胴上げするのが定番になっている。
こんな面白い結婚式はおそらく沖縄だけだろう。