【清水】秋葉監督、文書と指針で3年ぶりのJ1復帰目指す!! イレブンに浸透させる「アキバの考え」

清水エスパルスは31日、キャンプ地・鹿児島県に到着。ホテルでは選手、コーチングスタッフらを集めたスタッフ会議を開催した。就任2年目の秋葉忠宏監督は、自身のサッカー論や監督方針など約10項目以上を記した〝秋葉文書〟を作成し、チーム全員へ配布することを明かした。〝アキバの考え〟をチームに浸透させ、今シーズン3年ぶりのJ1復帰を果たす。

チームづくりの進め方も〝秋葉流〟はひと味違う。今季初めてスタートから指揮する秋葉監督は初々しさをのぞかせながら、やる気に満ちた表情でスタッフ会議を振り返った。

 「すごく物々しい雰囲気の中で行われるので、俺自身が(挨拶で)噛んじゃった(笑)。だけど、選手達もスタッフもギラついた目で真剣に聞いてましたし、スタッフミーティングがあると『いよいよ(今季が)始まるな』と感じるし、すごく実りがあった。ワクワクしてきたし、“やってやるぞ!!”という気持ちしかない」

 山室晋也社長も参加した中、昨年J1復帰を逃し、クラブ初の2年連続J2、そしてチーム再建へ指針を共有。その手始めとして披露されたアイデアが〝秋葉文書〟の配布だ。指揮官は昨年の終了後、手のひらサイズの冊子に自身の方針や理論などを書き並べたものを発注。「方針とか、格好つけた俺の写真だったり、項目は10以上はあるかな」と、〝アキバの考え〟をチーム内に浸透させる狙いで、全員へ配布することを明かした。

 指針の1つに「(選手達には)勝負強く、”俺達がやる!!“という精神。用意周到、自己犠牲、献身性も求めていく」。記されたのはチーム内のルールや、勝負強いチーム、イレブンに求める戦う姿勢。私生活など数字に表れないチームの貢献なども評価の対象に加え、昨年は「丸投げしたつもりはない」と否定した若手育成の部分でも、今季はトレーニングや練習試合などで良いアピールをすれば、出番を与え、起用すると明言。「色々なキャラがいて面白い。バリエーションは今年の方が上。彼らを俺がどう動かすか」と指揮官は目を輝かせる。

 また「あるサポーターの人からエスパルス32年の歴史で辰年が2回あって、2000年は天皇杯準優勝、2012年はナビスコ(現ルヴァンカップ)で準優勝を成し遂げていると素晴らしいデータをいただいた。だけど、準優勝ばかりなので、今年はそれを超えられるように。また辰年が来たときに『前回はJ2で優勝した』といわれるようにしたい」と〝吉兆データ〟を胸に、今シーズンを戦う事を誓う。

 キャンプではJ2でライバルとなる山形、更にJ1磐田と練習試合を予定。戦術の落とし込みや様々なことにチャレンジしながら、結果にもこだわる姿勢を示した秋葉監督。「1年間、戦える体力、技術、心を磨いてほしい」。慣例にとらわれない斬新な発想も取り入れ、チームを改革する。