ただ、長崎が主張する「11月に締結した契約延長」が、どのような形で、どのような内容でなされたかは一切、表に出ていない。スポーツ法に詳しいブラジルの弁護士マテウス・ラウプマンはこう言っている。

「前クラブがカリーレ監督と本当に契約を結んでいたことが確認されれば、サントスはその契約の違約金の支払い責任を問われることになる。つまりこの争いに決着をつけるには、どんな契約や合意がなされていたかを知ることだ」

 たとえばもし、仮に口頭で約束しただけで、まだサインをしていなかったとしたら、足元を掬われる可能性はある。日本人は誠実なので、口約束でも守るかもしれないが、ブラジル人は狡猾だ。書類にサインしなければ絶対ダメだ。

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