■鹿島「A」

「強い鹿島」を取り戻すために積極果敢なオフを過ごした。補強ポイントだったCBに、昌子源(←G大阪)、植田直通(←ニーム)の元日本代表コンビの獲得に成功。30歳の昌子は5年ぶり、28歳の植田は4年半ぶりの古巣復帰となる。昌子がキャンプ早々に故障で離脱したのは誤算だったが、最終ラインの選手層は一気に分厚くあった。黄金期を知る2人にはリーダーシップも期待。最後尾からの「声」と「圧力」はチーム全体に波及するはずだ。

 さらに中盤には、J2屈指のボランチで高いボール奪取力を持つ22歳の佐野海舟(←町田)、圧倒的なスピードでサイドを切り裂く藤井智也(←広島)、昨季7得点を挙げたFW知念慶(←川崎)と実力者たちを獲得。さらにレンタルで武者修行を続けてきたFW垣田裕暉(←鳥栖)が6年ぶりに復帰し、大卒ルーキーのFW師岡柊生(東京国際大)もプレシーズンマッチでアピールに成功。昨季の主力では三竿健斗、和泉竜司、エヴェラウドが退団したが、戦力はアップしたと言える。

あとは就任2年目となる岩政大樹監督が、自らの優れた理論をピッチ上で表現し、結果に繋げられるかどうかになる。