新婚カップルではないが、幸せすぎて、なんだか怖い。そんな 「桃の節句」である。評論家のネガティブ順位予想を吹っ飛ばす白星発進。
1年に1度あるかないかの快勝に、「1年中がひなまちゅり〜」とミニモニの曲を口ずさんだのは、なにも私だけではあるまい。
さて、本論はなぜ攻撃陣に灯りがついたのか、である。理由は運動量。ボールを奪うと、前線の5人が空いたスペースに次々と飛び込み、起点となった。
こうなれば、相手DF陣も散らざるを得ず、 ゴール前にスペースも出来る。内裏さまもびっくりの得点ショーは、こうして完成した。

ただ、この裏にはガジエフ流の味付けがある。それは、中盤での守り。攻めから守りへの切り替えの早さである。
DFラインも押し 上げ、プレスも効いた。リスクを背負って攻めていた昨季とは違い、高い守備意識をベースにした攻撃。
単なる1勝に思えない理由 は、そんなところにある。
魅了された90分間で、このサッカーに希望を預ける覚悟は固まった。幸せな時ばかりではないだろうが、桃の花が咲き、散った後でも、
その花言葉のような心持ちでいられるかどうか。それが、今季のテーマである。「モモ(バラ科)―私はあなたに夢中」(小西晶)