岸田文雄首相が21日にウクライナを電撃訪問した際、地元広島の名産品「必勝しゃもじ」を手みやげとしてゼレンスキー大統領に渡していたことが23日、分かった。松野博一官房長官が会見で明かした。

 この日、一部で報じられたことを受けて、SNSのトレンドワード上位に「しゃもじ」「必勝しゃもじ」が入る現象が起きていた。

 ウクライナ側への手みやげをめぐっては、経由地のポーランドの駅を列車で発車する際の映像に、人気のスナック菓子「うまい棒」の段ボール箱が積み込まれる様子が映像で映し出されたことから、SNS上で「中身はうまい棒か?」などの声があがり、支援物資の菓子ではないかとの指摘も出ていた。

 しゃもじは広島の宮島の名産品としても知られる。明治時代に日露戦争が起きた際に「(しゃもじで)飯取る」を「敵を召し取る」という語呂合わせのもとで、縁起物として有名になったという説もある。 

 日露戦争で、日本はロシアに勝利している。首相にとっては、ロシアによる理不尽な侵攻が行われているウクライナのゼレンスキー大統領に、こうした由来や思いを伝えたかったのではないかとする見方が、永田町では浮上している。

 首相は今回のインド、ウクライナ訪問の直前に、地元の広島に戻っている。首相動静によると、首相はウクライナ訪問に先立つインド訪問に出向いた19日、とんぼ返りで地元の広島市に戻り、政治資金パーティーを開いたり自宅に戻るなどしていた。しゃもじはこの時に調達した可能性もある。 

日刊スポーツ

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