核合意違反を繰り返すアメリカ 2017年06月13日19時03分
http://parstoday.com/ja/news/iran-i31440

イラン外務省のアラーグチー国際法担当次官が、アメリカの過去1年半の前政権と現政権の
行動の多くは、核合意の実施におけるアメリカの取り決めに反するものだとしました。

アラーグチー次官は、記者会見で、核合意の内容に触れ、次のように語りました。

「アメリカは、核合意を誠意をもって、建設的な雰囲気の中で実施し、核合意の実施の成功に
(悪)影響を及ぼすようなあらゆる行動を回避する義務がある」

アメリカが、トランプ政権時代に描いたシナリオの一つは、核合意の傍らで根拠のない主張に
より、イランに圧力をかけることです。アメリカは、直接、核合意に違反することなく、これを
やり過ごすことができると考えています。過去と異なる唯一の点は、アメリカが、自分たちの
核合意の違反に対する批判を減らすために、核合意以外の問題で、イランへの圧力を拡大
しようとしていることです。しかし、この問題には、国際的な同盟国による支援が必要です。

カーネギー研究所は、トランプ政権の核合意をめぐる4つのシナリオを提起しています。
これらのシナリオには、核合意の破棄、核合意に関する再協議に向けた努力、核合意の
実施への妨害の継続、そして、イランの市場へのアメリカ企業の復帰の道を整えると共に、
核合意を受け入れることです。

現在の状況の中で、トランプ大統領は、核合意に関する国連安保理の決議の枠外で行動
しようとすれば、深刻な問題に直面するでしょう。なぜなら核合意は、国際レベルの協力による
産物であり、アメリカは、核協議の一員に過ぎず、さまざまな問題を考慮した上で、イランとEUの
核協議の席に加わったからです。こうした問題の一つは、イランに対する制裁の継続へのEUや
その他の国の同調が弱まったこと、制裁の継続が功を奏していないことに関するアメリカの
評価でした。