NO4504 4月6日 『イスラエルがメガ・プロジェクトでガルフと繋がる』 [2017年04月06日(Thu)]
http://blog.canpan.info/jig/archive/6185

最近、中東地域を中心にメガ・プロジェクトのプランが、次から次と出てきている。その口火を
切ったのはトルコであろう。それは停滞気味の経済を、活性化させることが目的ではないか、
と思われる。

もちろん、経済的に意味がある、という計算に基づいて、これらのメガ・プロジェクトは、提案
されているのであろう。今回はイスラエルのイスラエル・カツ運輸大臣が提案した、メガ・
プロジェクトだ。

イスラエル・カツ運輸大臣はイスラエルのハイファ港や、アシュドッド港とヨルダン、そして、
サウジアラビアを始めとする、アラブ湾岸をつなぐ鉄道を、建設するというアイデアを、提案
したのだ

イスラエルのハイファやアシュドッドは、述べるまでもなく地中海に面しており、ヨーロッパに
つながる港だ。すでにトルコはこれらの港を使って、アラブ湾岸諸国に自国で生産された
物資を、大量に送っている。

この鉄道ができることは、ほかにもメリットがある、第一のメリットはイランの恫喝、ホルムズ
海峡の封鎖の被害を受けなくて済むということだ。すべての物資はホルムズを経由しなくとも、
アラブ湾岸諸国に届けられ、その逆も可能になるということだ。

加えて、ヨルダンにはイスラエルとアラブ湾岸諸国の中間に位置し、物流のセンターになれる、
というメリットがある、そのことによって、ヨルダンの経済は恩恵を被ることになろう。

また、パレスチナのヨルダン川西岸地区も、この鉄道の完成によって、恩恵を被ることになろう。
ヨルダン川西岸地区の主に農産物などの産品も、スムーズにアラブ湾岸諸国に、運べるように
なるからだ。

イスラエル・カツ運輸大臣はこのメリットについて『輸送ルートは短距離になり、より迅速になり、
より安価になり、より安全になる。』と語っている。まさにその通りであろう。