原油価格の安定を目指すサウジアラビア 2016年08月16日19時22分
http://parstoday.com/ja/news/middle_east-i14770

サウジアラビアのファリハ石油大臣が、「サウジアラビアはOPEC石油輸出国機構の
加盟国、非加盟国と、原油市場の安定を促すために協力を行う」と述べました。

アミーンザーデ解説員

OPECの消息筋は、「おそらくOPECは来月の総会で、産油レベルを安定させるための
協議を再開するだろう」と述べました。

世界の原油市場が不安定になってから2年以上になります。原油価格の激しい下落は、
OPECを深刻な問題に直面させています。この2年のOPECの複数の会議の開催も、
原油価格の危機的な状況の解決にはつながっていません。

サウジアラビアの非論理的な行動は、原油価格の下落の主な要因です。この国は
政治的な目的により、イランに打撃を与え、市場からライバルを排除するため、自国の
原油を非常に安く売却しました。サウジアラビアはOPECの生産枠を超えた量を供給し、
原油価格を下落させ、市場を混乱させました。この中で、原油価格は1バレル100ドル
から40ドル以下に下落しました。こうした価格の下落は産油国の多くに打撃を与え、
彼らの多くが油井を閉じ、大きな財政赤字に直面しました。

ペルシャ湾岸のアラブ諸国、特にサウジアラビアは原油価格が高騰しているとき、
経済的な繁栄を遂げましたが、新たな状況により、これらの国の財政政策において
根本的な変化が生じ、歳出削減に向けた努力が行われています。これらの危機の
裾野は現在サウジアラビアにまで到達しています。国際市場における原油価格の
下落により、サウジアラビア政府の財政赤字は1000億ドルを越えました。こうしたことは
サウジアラビアに警鐘を鳴らし、彼らはようやく市場での原油価格の安定に向けた
努力について考えるようになりました。こうした中、サウジは状況がこれほどまでに
悪化する前に予防措置を講じることができたはずでした。