ああ、聞いてくれてありがとう。
僕達は税金対策で海外に住んでいたんだ。そして僕が30歳になる頃、ハンナと結婚したんだ。
そして故郷に帰りたいなと思ったんだ。
実際は、ツアーの最中ずっとバンドから抜けようと考えていたんだ。
だけど中々言い出せなくてね。1989年11月、ブリスベンでのライブ最終日の一週間前に、
ジムが次のアルバムの事でミーティングしようって言うんだ。
ああ、部屋に入って行く時の事は覚えてるさ。彼らに言わなくっちゃと緊張してたよ。
みんなはもう気付いてるんじゃないかとか、もう誇大妄想しまくっちゃってさ。
でも部屋に入ったら、そんなそぶりも無かったね。
ジムは、次のアルバムはアムステルダムに行って書こうって決めてたみたいなんだ。
その時だね、僕が言ったのは。「みんなは行ってきなよ、僕は故郷に帰るよ」
もう大変だったね。そこからは。
ジムからは非難されるし、チャーリーからは「沈没しそうな船から逃げるラットかよ」なんて言われてさ。