5年後のシーンの直前に
ひかるを狙った弾がひかるをかばった猛の左背中に当り
猛は死んでしまう
ひかるに抱き起され猛は死の間際に息絶え絶えに言う
「聞こえる・・海の音が・・聞こえる・・」と
ひかるも猛の顔に耳を側だたせ「聞こえるわ、私にも聞こえる
二人で行った、あおの海の音が」と
そしてひかるは猛の眼を見ると猛は微笑む
そこから海に二人で出かけた二回の回想シーンが始まり
その後、長髪の猛との海のシーンが始まる(これは現実ではない、
なぜなら、第三部では二人で海に行くことは一度も一度もなかったから)
それはひかるが猛の死後、海に一人で行った時の霊的現象であろう
その現実と霊的現象との転換点の象徴が水に浮かんだ二人の像である。
二人手をつないで永遠の絆を確かめ合う そして猛はひかるから消えてしまうが
消えた場所には一つの貝殻が落ちていた
それを猛の化身として大事に持ち帰り仏壇に安置した
それとドラマの主題歌が流れる毎回の長髪の猛とひかるの海辺で戯れるシーンも
二人の服装がほぼ猛が死んだ後にひかるが海で体験したシーンと同じであることを
鑑みれば、毎回のドラマの冒頭にはすでに最終話のひかるの霊的体験を
見せていたことになろう