>>69
はっ、この十兵衛、妻には頭が上がりませぬ。
私は天下を和平に保ちたいの他に我欲がありませなんだ。
しかし妻が来てくれ子が生まれたからこそ、優しい家族愛に目覚める事が出来たのです。
その恩義は海よりも深く、山よりも高いでしょう。
妻は家族の他に何も要らぬと笑って申しまするが、貧乏を味会わせてしまい申し訳ないと思っております。
これからは、不自由ない暮らしを送らせてやりたいと念じております。

いや、私などは…。木下殿はさしずめ、春をもたらす芳しい黄梅ではござりませぬか。


はい、松平殿の律儀さに十兵衛、感服致しました。火縄を…でございますか、畏まりました。
これからの同盟の行く末宜しきを願って、祝いの祝砲と致しましょう。

>>榊原康政殿
榊原殿、こちらにお出で下さい。
これは火縄銃…別名種子島と申し、この筒から弾を発します。
この縄目に火を点けましてな、こう配置しまして…はい、こう構えましてな、
あそこに的が見えましょう。あれの真ん中を撃ち抜くのでござる。
まずは私がやってみましょう。

バキューン!

(十兵衛の火縄銃から放たれた弾は、的の真ん中を撃ち抜きました)

さ、榊原殿。撃ってみて下さい。鳥の羽の舞い降りる如くに静かに引き金を引くのが大切ですぞ。