新証言 母・富美子さんと密会のとき(文藝春秋2009年5月)-2

「仮御所には正田家の車で行っていました。あの頃はBMWだったかな。その前はオペルでした。
仮御所へはお一人で行かれることが多いのですが、ときどき英三郎さんと一緒のときもありました」(澤田氏)
とくに頻繁に訪れるようになるのは、浩宮を出産した頃だったという。
「赤ちゃんができると、いろいろ相談したいことがあったんじゃないでしょうか。女官には
頼めないものもあったようで、たとえば『これ、買っておいてね』と、頼まれたこともあったようです」(澤田氏)

「軽井沢の別荘」は、お忍びでよくいらしていました。
東京にある日清製粉のテニスコートを使うこともあったという。
「社員のための施設ですが、あのテニスコートは、生垣がびっしり茂っていて、外から
見えないんです。お忍びでテニスをするにはちょうどいいんですね。
殿下はテニスをしたあと、お風呂にはいって帰られました。五、六人ほど入れる湯船でしたね」(澤田氏)
それから正田家は鎌倉にも別荘があったので、両殿下は葉山に行かれたら、
帰りには鎌倉の別荘に立ち寄られたそうです。お母さまは週末から行っておられたとか。
英三郎氏と富美子さんのお墓は鎌倉霊園にある。