ttps://hypebeast.com/jp/2024/2/kento-kaku-shinobi-no-ie-interviews

Hypebeast:忍びの家 House of Ninjasは、賀来さんがNetflixに直接持ち込んだ企画と伺いました。どのような経緯があったのでしょうか?

賀来賢人:コロナ禍は、撮影が飛んでNetflix三昧でした。その際に、あらためて韓国のエンタメのレベルの高さに打ちのめされてしまって。しかし打ちのめされていたのは束の間で、すぐにこう思いました。日本のコンテンツがどこまで世界で戦えるのか挑戦したい、と。

そんな僕の目に留まったのが、手裏剣で楽しそうに遊ぶ子供の姿でした。せがまれて忍者のテーマパークにいったんですが、気づけば子供よりも僕のほうが夢中になっていましたね(笑)。けして大掛かりなテーマパークではなかったのですが、外国からの観光客もわんさかいて。そこで、はっと気づいたんです。忍者って、日本が誇るカルチャーじゃないか、と。

僕はさっそく忍者にまつわる文献を読み漁りました。一言でいえば、どこまでも奥深く、ロマンが詰まっていて。構想の際には、全幅の信頼を置く監督の村尾義昭さん、そして俳優、演出、作家とマルチに活動する今井隆文さんに声をかけ、夜な夜なミーティングをしました。テーマは、忍びがいまなお、活動していたら──。

アイデアを20ページほどの企画書にまとめ、Netflixに持ち込んだのが2020年のことでした。30代を迎えた僕の心のなかには自分の力でどこまでできるのか試してみたい、という思いも芽生えていたのです。