警視庁幹部が膝を突き合わせたのは、組織のトップの“鶴の一声”がきっかけだったという。

「露木長官が『火消しをしろ』と重松部長に命じたそうです。
後輩の露木長官に『どうにかしてやれよ』と発破をかけたのは、元警察庁長官で現在は木原氏とともに官房副長官を務める栗生俊一氏だったそうです」(捜査関係者)

夜遅くまで続いた“三者会談”では、國府田一課長が「自殺と考えて矛盾はない」とするロジックを披露。
捜査一課長を歴任した井ノ口参事官は後輩の意見に耳を傾けていたが、やがてこう口にする。

「自殺とする根拠がない。さすがにマズいだろう」


彼らが「嘘」で隠そうとしているのが、木原氏の関与だ。

18年10月、X子さんは取り調べを終えると、木原氏と落ちあって警視庁本部からタクシーで帰宅。捜査員が車内のドライブレコーダーを回収し、佐藤氏が分析すると、木原氏はX子さんにこう語りかけていた。

「俺が手を回しておいたから心配するな」