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鈴は電車のドアと大柄の男の間に挟まれ身動きがとれずにいた。男の左手は尻を撫で回し、右手はお腹のあたりを這い回る… 服の上から触られただけで痺れるくらい気持ちが良かった。
周りの人達は誰もこちらを見ない。見ないというより存在にすら気づいていないという感じだ。電車が止まって反対側の扉が開く。人が出入りするがやはり誰も気づかない。
自分の身体をさする手は人間のそれだったが、窓に反射した手は深い緑色でエラのような物がびっしり付いており明らかに人間ではない。怪人だと気づくには遅すぎた。
『すげえなアミーさんの力は…ちょっと触っただけでこんなに感じてる…』「誰が感じ………ッッ」男の手が胸までせり上がってきて身体がビクリと反応してしまう。
電車のアナウンスが次の駅名を告げる。扉が開くのはこちら側だ。もう少し我慢すれば… 鈴の決心を嘲笑うかのように、調子に乗った怪人の手はどんどんエスカレートしていく。
胸を執拗に揉みしだかれ、指先は先端を探るかのようにチロチロと動く。次第に片手は下に降りていき、秘部をジーンズの上から擦られると膝がガクッと動いて扉にぶつかった。
耳元は怪人の荒い呼吸と小さな笑いが吹きつけ、尻の上には固い物がグリグリと押し付けられる。電車の速度が少し落ちてきた。あと少し…あと少しで…!
怪人はだらしなく半開きになった鈴の口に指を突っ込み舌を挟む。「ふあ…むぅ…」鈴は条件反射で指をしゃぶってしまうと脳天が痺れるように熱くなり、口の端から涎を滴らせた。あ、あと少し…!
そして電車は完全に停止した。が扉は開かなかった。窓の景色はまだ線路の途中だ。「前の電車で体調不良の方の救護を行っているため停止しています。このままお待ちください。」
「あ… あ…」微かに緩んだ緊張の糸は戻らなかった。堰を切ったようにビクビクと身体を痙攣させて扉にもたれ掛かる。ジーンズの内股は湿り、体中がジンジンと火照っていた…