「浅倉、米売ってこい」
「ハイ!」

マネージャーから指示されたブースへ出ると、カレーを山程抱えた小片と鉢合わせる。

「ハメられた!」
二人の思いがシンクロした。

気まずい空気が流れる中、最初に口を開いたのは浅倉だった。
「マグロって(嘲笑」

小片は目線を合わせず、さらりと流す。
「……米、重いからヲタクに迷惑だよ」

それ以上言葉を交わすことなく小片はカレーを浅倉は米を売り続ける。

「どうしていつもこうなっちゃうんだろう」
二人の想いがシンクロする。