宇宙航空研究開発機構(JAXA)の古川聡飛行士(58)は12日、東京都内で記者会見し、
自身が責任者を務めた研究で捏造(ねつぞう)などの不正行為が発覚した問題について「国民の信頼を損ねたことを、心より深くおわび申し上げる」と謝罪した。
JAXAから戒告の懲戒処分を受けたことも明らかにした。
不正があったのは茨城県つくば市の宇宙基地を想定した閉鎖環境施設で2016~17年に行われた実験。
研究者2人がデータを書き換えるなどの捏造や改ざんを行った。
古川氏は、不正があった研究に伴う採血などに協力した被験者について「申し訳ないと思う」と述べた。
JAXAは10日付で山川宏理事長と鈴木和弘副理事長を厳重注意、佐々木宏理事を訓告の処分にしている。
古川氏の処分は「公表の基準を満たさない」として明らかにしていなかった。
古川氏は会見で、今年中にも国際宇宙ステーションで2度目の長期滞在を始める予定について
「与えられた任務を誠実に行っていきたい」と述べ、宇宙に行く考えを示した。(共同)