ワールドアクアティクス(世界水連)は22日、24年パリ五輪のアーティスティックスイミング(AS)で初めて男子選手の出場が可能になると発表した。
8人によるチーム種目に最大2人を起用できる。
84年ロサンゼルス五輪で旧名称の「シンクロナイズドスイミング」として初採用され、女子選手のみが出場してきた競技。
世界選手権では15年大会から男女1人ずつによる混合デュエットが実施されており、ジェンダー平等を訴える国際オリンピック委員会の狙いにも合致する。
日本男子は今夏の世界選手権の混合デュエット・テクニカルルーティンとフリー・ルーティンで佐藤陽太郎(18=ジョイフルアスレティックク)が姉・友花(21)と組み、ともに銀メダルを獲得した。
もともと陽太郎は、中1の17年に男子で初めて日本選手権に出場。チームで行うフリーコンビネーションで女性に交じって演技をし、「ウオーターボーイ」として話題になった。
国内大会では男子選手が入っているチームが複数あり、競技人口は増加傾向にある。パリ五輪で2大会ぶりのメダルを目指す日本代表にとって追い風となる可能性がある。
日本では“男子シンクロ”が認知されて20年以上がたつ。
2001年、文化祭でシンクロナイズドスイミング(当時)を披露する男子高校生が主人公のコメディー映画「ウォーターボーイズ」が大ヒット。その後、テレビドラマも制作された。
多くの日本人男子選手が同作をきっかけに、競技を始めている。
世界の一線の女子選手の間には「男性の五輪への参加は、まだ時期尚早」の意見もある。
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