焼酎メーカー最大手の霧島酒造(宮崎県都城市)は22日、看板商品の芋焼酎「黒霧島」などについて、
一部の紙パック商品の販売を来年2月の出荷をもって休止すると発表した。
サツマイモが腐る伝染病「基腐病(もとぐされびょう)」の流行により焼酎の原料が十分に確保できなくなったため。
販売再開の見通しは未定という。瓶入り商品の販売は続ける。
黒霧島の紙パックは自宅用として人気で、焼酎愛飲家には痛手となる。
休止対象は黒霧島と白霧島の2品目で、いずれもアルコール度数が25度の900ミリリットルなど。黒霧島の20度は、九州と沖縄を除いて販売を止める。
担当者は「他商品への影響を最小限にとどめるため、流通量を考慮して販売休止の商品を選んだ」と話している。
基腐病は2018年に国内で初めて確認され、サツマイモ産地の南九州を中心に全国に広がっている。
このため、原料の仕入れ値が上がっており、霧島酒造は今年9月に15年ぶりの値上げに踏み切った。(共同)