バーンズ米中央情報局(CIA)長官は19日までに、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を通じて
中国政府が米国人利用者の情報を入手する恐れがあると警告し「非常に厄介だ」と述べた。
16日放映の米公共放送(PBS)の番組で語った。
若者に人気があるTikTokによる中国への情報流出を懸念する声が米国内で高まっている。
上院は14日、連邦政府が所有する機器で使用を禁じる法案を全会一致で可決。国務省や国防総省、国土安全保障省などは既に使用を禁じている。
バーンズ氏は「TikTokの親会社は中国企業であり、中国政府は米国の多くの利用者データを抽出したり、動画の内容を指導部の利益に合うようにしたりできる」と指摘。
自身も「非常に注意している」と述べ、利用には慎重を期すべきだと呼びかけた。
連邦捜査局(FBI)のレイ長官も11月の議会証言で「中国政府が利用者のデータ収集に使ったり、恣意(しい)的な情報提供で影響力を行使したりする可能性がある」と警告していた。
中西部インディアナ州は今月7日、未成年に不適切な内容を含んでいるほか、中国への情報流出の恐れがあるとして、TikTokと運営企業を相手取り、罰金支払いなどを求める訴訟を起こした。(共同)