静岡県が遠州浜の隣接地に立地予定の大型野球場建設計画に、市民やNPO団体などが「ノー」を突き付けている。
新野球場は南海トラフ地震の津波浸水想定地域に計画され、浜松市の遠州浜海岸は絶滅危惧種アカウミガメの産卵地として世界的に有名である。
「人命軽視」と市民らは怒り、NPOは「絶対反対」の署名をスタートする。
当初、川勝平太静岡県知事は防災機能付きの「ユニーク施設」だと何度もアピールした。ところが、蓋を開けてみれば、津波避難施設など何もない、ただの野球場計画だった。
問題は山積みなのに、総額520億円に上る野球場建設に前のめりの川勝知事の背中を強く押すのは、2023年1月で御年93歳を迎えるスズキ自動車相談役の鈴木修氏だ。
事の発端は2014年夏。最大の支援者、鈴木修氏からの要請を受けた鈴木康友・浜松市長が大型野球場建設を県に陳情すると、
川勝知事は「防災施設としての野球場ならば、県が費用を出すことに県民の合意が得られる」などと述べ、翌年度予算に調査費3000万円を計上した。
浜松市が9ヘクタールの土地を購入し、上物の野球場を県が建設する「共同建設」方式という不可思議な計画が川勝知事の独断でスタートした。
新野球場建設の「ゴーサイン」を受けて、スズキは土地購入費用の一部として5億円を浜松市に寄付している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/248b363a7cf468c4d78ec3b6c1328d052f26c5c6