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宇都宮市は19日、試運転中の次世代型路面電車(LRT)がJR宇都宮駅付近で脱線したと発表した。
運転士ら十数人が乗っていたが、けが人はおらず、車両の一部などが破損した。現在、復旧に向けて作業しているという。
来年8月の開業に向け、17日に試運転を始めたばかりだった。
市によると、19日午前0時半ごろ、駅東口の停留場付近で、車両が架線の柱や停留場などに接触しないことを確認する入線試験を行っている際、3両編成のうち2両が脱線した。
車両の先頭部分や車止めが破損した。カーブを曲がりきれなかったとみられる。
現場を見に来た市内の80代男性は「試運転が始まって早々に事故が起きたのでは今後が心配だ」と話した。
LRTは、車両の床を低くし、高齢者やベビーカーなどが乗降しやすいのが特徴。
自動車より二酸化炭素(CO2)の排出量を削減でき、人や環境に優しい公共交通機関として注目されている。
宇都宮市は、栃木県芳賀町と施設を整備。第三セクターが営業主体となり、14.6キロを結ぶ計画を進めている。
2018年6月に着工したが、工事の遅れなどで開業時期が2度延期されていた。事業費は約684億円。
事故を受け、宇都宮市の佐藤栄一市長は「ご迷惑とご心配をおかけして深くおわび申し上げる。安全な運行に向けて原因をしっかり検証したい」とコメントを出した。(共同)