「赤切符」と聞いて、マイカーなどを運転するドライバーならば“ドッキリ”して思わず胸も裂けそうになる苦い経験も少なくないが、これからは自転車に乗る人もそれが他人事ではなくなるようだ。
自転車の交通違反による事故が相次いでいることを受け、警視庁は10月下旬から取り締まりの強化に乗り出すという。
きょうの東京が1面トップで「悪質な自転車許さない」とのタイトルで大きく報じているほか、毎日も社会面で「自転車『赤切符』強化」などと取り上げている。
それによると、これまでは呼び止めて注意を促す「警告」にとどめていた違反についても、
これからは信号無視や歩道を傍若無人に走るなどの重大事故につながりかねない危険性が高い場合には刑事罰の対象となる「赤切符」(交通切符)を切られることになるという。
警視庁が悪質な自転車の取り締まりを強化するのは、信号無視や一時不停止のほか、右側通行、徐行せずに歩道を走るなどの違反行為。
これまでも、歩行者にぶつかりそうになるなど特に悪質な違反には赤切符を切っていたが、今後は比較的軽微で警告にとどめていた違反についても、危険性が高いと判断したものについては赤切符を交付するという。
赤切符は刑事処分の対象で、飲酒運転などの危険行為で3年以内に2回以上赤切符を交付された場合は、3時間の違反講習(6000円)を受講。
それに従わない場合は5万円以下の罰金となる。
昨年、東京都内では自転車が関連した交通事故は1万2035件(前年比1628件増)。そのうち死亡や重傷事故は計793件(同190件増)に上り、78%は自転車側に交通違反があったという。
自転車も「車両」であれば、曲がり角は方向指示の動作も必要だが、ウインカーもなければ手を差し出して合図しながら走る人も見たことがない。
電動アシストのママチャリなどを含めて「走る凶器」は自動車ばかりではないことを肝に銘じるべきだろう。
https://response.jp/article/2022/10/20/363118.html