(CNN) 
南米アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで1日、元大統領のクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル副大統領を自宅前で至近距離から銃撃しようとした男が、警察に逮捕された。
フェルナンデス・デ・キルチネル氏にけがはなかった。事件の瞬間はテレビの生中継がとらえており、男がフェルナンデス・デ・キルチネル氏に近付いて、至近距離から頭部に銃口を向ける様子が映っていた。
男は引き金を引いたように見えたが、銃弾は発射されず、男は数秒後に取り押さえられた。
治安省によると、使われたのは38口径の銃で、中には実弾が入っていた。
アルゼンチンの国営通信テラムによると、逮捕されたのはブラジル国籍のフェルナンド・アンドレス・ザバク容疑者。アルゼンチン連邦警察に勾留されている。
アルベルト・フェルナンデス大統領は間もなく国民向けの演説を行う見通し。
フェルナンデス・デ・キルチネル氏は2007年~15年までアルゼンチン大統領を務め、19年に副大統領に就任した。
事件当時、同氏の自宅前では支持者の集会が開かれていた。
フェルナンデス・デ・キルチネル氏は、大統領だった当時の公共工事に関する汚職などの罪で16年に起訴され、検察が先月、禁錮12年を求刑した。判決はまだ言い渡されていない。
その数日後、ブエノスアイレスでは支持者が警察と衝突。
テラム通信によると、フェルナンデス・デ・キルチネル氏の自宅近くのフェンスがなぎ倒され、警察はデモ隊に対してこん棒や催涙弾を使用した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/03402f1fd2f9aef53a96e39eaf9ce0ca6ef8176d