https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20220816/se1/00m/020/002000c
小林よしのりの闘論席

安倍晋三元首相を殺害した山上徹也容疑者は、ツイッターに
「安倍政権の功を認識できないのは致命的な歪(ゆが)み」と書き込み、野党を冷笑していたネトウヨだった。
そんな人物が、安倍氏を銃撃せねばならないほど、旧統一教会への憎しみは強かったのだ。

山上容疑者は、安倍氏が統一教会のシンパだと認識し、
広告塔の安倍氏を襲撃すれば高効果と直感的に計算して実行した、とみられる。
そのもくろみは成功し、30年ぶりに統一教会の話題が注目を浴びた。

まさに30年前、わしの叔母が、統一教会に洗脳され、家族や親戚からカネを巻き上げて献金していた。
わしは叔母の奪還作戦に関わったが失敗し、叔母の家族は、一家離散、悲惨な結末となった。

いくら統一教会が憎くても、安倍元首相を狙うのは飛躍があるなどと言う者がいるが、
被害の実態を目の当たりにしているわしには、被害者が人生を破壊された恨みを晴らしたい、という衝動を持つことは十分理解できる。