知床観光船遭難の事故対応に批判続々 運航会社はなぜ会見開かず、乗船客名簿を公表しない?

<まずは乗船客名簿を明らかにする方が先ではないか><なぜ、乗っていた人の情報が出てこないの?>ーー。こんな怒りと疑問の声がネット上に溢れている。

23日、北海道・知床半島の沖合で乗員乗客26人が乗った観光船が遭難した事故。第1管区海上保安本部などによると、24日午後6時時点で10人が救助されたものの、全員の死亡が確認された。

同本部は、乗組員の船長が豊田徳幸さん(54)、甲板員が曽山聖さん(27)だったことを明らかにしたが、疑問を感じざるを得ないのは、なぜ、観光船の運航会社が会見を開き、詳細を明らかにしないのか、ということだろう。

NHKなどの報道によると、別の観光船運航会社の社長が「(風が強くて海が)荒れるのが分かっているから、(運航を)やめた方がいい」と忠告したにもかかわらず、事故を起こした船は出航していたという。

これが事実であれば、運航会社としての考えをきちんと説明するべきなのは言うまでもない。

少なくとも会社として責任を感じているのであれば、まずは乗船客名簿を公表した上で、漁船すら船を出すことをためらうような状況下であえて出航に至った当時の海の状況をどう考えていたのか。なぜ、もっと早い段階で救助要請できなかったのか--などを速やかに明らかにするべきだろう。

ありえないことだが、「新型コロナで落ち込んだ会社の売り上げ確保のために観光船を運航した」「大騒ぎなるのを避けるために救助要請が遅れた」なんて状況であれば最悪だ。