岡田名誉教授のブログより
「3回目の接種を考える」
まず、次のグラフをご覧ください。ある米国の集団で、
2021年12月10日〜2022年1月1日の間に記録された、「ワクチン接種の
有無や回数」と「新規感染者数」との関係を表わしたものです。  

このグラフには、いくつか着目すべき点があります。ひとつは、
オミクロン株に注目すると、「未接種の人」より「2回接種した人」のほうが
感染する割合が高くなっている点です。2つ目は、3回接種すると感染率が
小さくなるように見えていますが、実は、接種後1ヶ月までしか調べていません。
つまり2ヵ月以上経ったときにどうなるか、まったくわからないのです。

次のグラフは、英国のスコットランドにおいて、同じ目的で行われた
調査データを私がグラフにしたものです。調査期間は2022年1月8日〜1月14日まで
で、米国の調査(上のグラフ)の1週間後ということになります。デルタ株と
オミクロン株にわけてはいませんが、時期的にほぼすべてがオミクロン株と
考えてよいでしょう。

やはり「未接種の人」に比べて「2回接種した人」のほうで感染率が圧倒的に
高くなっています。さらに不思議なのは、「3回接種した人」も「未接種の人」
より感染率が高くなっている点です。