タグチメソッドからどんな結果が生まれるか
いくつもあった <2ch> タグチ関連スレ。その不滅の価値は
素朴な疑問をまじめに正面から議論できたこと。それが kamome 事故で壊滅の危機。
品質工学やタグチメソッドをぐぐって出てくるサイトの絶対多数は親タグチ。
その中で、反タグチも排除せず、厳正中立だったのが <2ch> タグチ関連スレ。
ライブスレとしての復旧が遅れており、当面の自由な情報交換のため、
タグチの重要拠点である材料・物性分野にこの暫定スレを立て、しばらくは、
そのほかの範囲も視野に入れて柔軟に対応。親タグチも、反タグチも、マターリと。 >>61様 詳細な御吟味に、重ね重ね、御礼を申し上げます。
それと、タグチについての深い御理解に、本心、敬意を表します。
61.1 構想、数理、技術力、揃っていなければ、何でもダメ − 完全に同意します。
この 「構想」 と 「数理」 とは >>38 >>39 からのものですね。
企業活動の成否を賭けて、各々の企業の経営者・管理者・実務者一人一人が
知恵をしぼって、やる実験の 「構想」 と 「数理」 とです。
その実験は、学問的な研究活動のための実験ではなく、 >>59 の 58.1 項
の第2段落で言う 「企業現場の実務課題を解決する」 ための実験ですね。
その道具(の一つ)が 「数理」 であり、タグチの(道具の)全部です。
道具より前に、当然、どんな実験をやるかの 「構想」 が重要ですが、
タグチはその部分には口を出すな ((!)) と言うのが 「私」 の主張です。
この主張が政治的に見えても、そんなことよりも、タグチの 「数理」 を完全に
理解するためには、(正に御指摘 >>51 >A.項のとおり)、記述はいったん
数理で閉じて、人や環境は別トピック、とすることが絶対に必要です ((!))
(続く) (続き)
61.2 ここで、ぜひ >>54 を、すなわち、8.項、そして、1.2.3.4. の各項を、
今一度、あらためて、お読みください。実務課題の背景には歴史があり、
実務の知識・技能・経験が必要、= 技術力 ((!)) ですね。
実験の 「構想」 の土台となるのは技術力 ((!)) − 最も重要ですね。
タグチで困らされるのは、道具の 「数理」 の部分を背後に押しやっておいて、
企業経営、すなわち、実務課題に関わる実験の 「構想」 に口を出し、
受講者の全部を、ごっそり、タグチ信奉者に組み込むことです。
その結果、企業の実務課題の解決の姿勢は、完全に、タグチの中だけに、
限定され、矮小化され、ほかのどんな発想も排除されてしまいます。
実務課題解決の手法はいろいろありますが、こんな極悪の手法はありません。
. (続く) (続き)
61.3 実務課題の内部構造を基本式まで還元、この前提があれば、タグチメソッドは
良い道具 − (になる場合もある)と補足させて頂いて同意します。
その基本式が主効果仮定 ( >>59 の 58.2 項 ) を満足することが
タグチ流の確認実験で確認された場合に、結果的に、良い道具になります。
これが成功すれば、タグチは驚ろくばかりの最強の道具、効率最大、ですね。
ただ、基本式まで還元、までのあれこれを考えると、昔からの1因子手探ぐりも、
案外、捨てたものではない、やはり、技術は経験の地道な繰り返し・積み重ね。
もぐらたたきと言われようと ・・・ これは 「私」 の負け惜しみ、信念。
昔からの1因子手探ぐりをタグチで補足、というのが 「私」 の理解。
アルプス電気の谷本勲氏の 「ppm 時代の品質管理」 に書かれている企業現場で
の悪戦苦闘の背景にある地道な技術姿勢を貴重と 「私」 は見ています。
(続く) (続き)
61.4 技術者がタグチを使い実験も判定も行なえばいいが(a)、推進者が技術者で
ないことは多い(b) − まず、(a)ですが、企業組織の切実な問題を
お考えと拝察しますが、 >>59 の 58.3 項で「私」 の申し上げているのは
いわゆる 「気狂いニート」 としての傍観的な姿勢・評論に過ぎません。
と言うよりも、QESなどで公表されている成功例はタグチ流確認実験の成功
で終わっているが、企業現場の実務課題の解決という基本の立場から見れば、
個別分野の具体的・専門的事実を正確に見た上での判断が必要ですね。
つぎに、(b)ですが、推進者が技術者でないことは多い、とはっきりお書き
になっているのを見て、うーん、そういうこともあるのか、とびっくり。
最近もKazz師の掲示板の発言 4675 で ken さんという方が 「設計者では
なくパラメータ設計を支援する立場」 と書かれているのを見て、やはり、
大企業となると、すごいんだな、とびっくりしたばかり。重ねてびっくり。
(続く) (続き)
61.5 結局、 >>54 の 8.1.2.4. 各項、 >>55 の 8.の中の 9. 項、
そして、 >>56 の 9.項 および A.項、 それぞれの中で申し上げて
いる 「計算問題」 と 「応用問題」 とのうち、 「計算問題」 だけ
を担当する部門なのかな (?) とも思うのですが ・・・
どうも、そうではなさそう。大変、失礼な勝手な想像ですが、そういう部門が
現在、本当に実在するとすれば、多分、タグチ大宣伝の誤解の産物。以下引用。
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>>29 (一部分)
しかも、タグチは、単なる手段、どんな世界の中でも、便利に使われてこそ意味があります。
使う前に、タグチの勉強に引っ掻き回され手間・日間をとられるのは馬鹿げています。
タグチの専門家はタグチを誰にもわかりやすくすることに全力を挙げる必要があります。
その結果、タグチが呼び声ほどではなく、実は、食わせ物とわかれば、社会の利益は絶大です。
>>47 (一部分)
小・中・高等学校の算数の、数字、数値、数式、数表、図形 ・・・ の延長として、無理なく
タグチを学びたい。そのためにはタグチの整理が必要。これが 「私」 の主張です。
(あわせて >>54 も御覧ください) (引用終わり)
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整理を終わってみると、むつかしくなく、これまでのタグチ普及教育なんかより、
はるかに容易に、タグチの 「計算問題」 の部分の教育は実行できます。
企業内の専門家よりも、最終的に、小・中・高等学校の先生方におほねおりを
頂きたいところですが、まず、大学・国立研究機関の数理統計学、工業数学、
などの御専門の先生方に真実の御吟味を賜わりたいところです。 (終わり)