大学受験においては、東京一工、早慶等の難関大学合格のためには、難関大学合格用の参考書も
必要となるが、大学受験の社会科を除く英数国理の難関大学向けの参考書というのは、単に応用
力や読解力等を養うだけのものがほとんどであり、瑣末な論点や難解な論点の知識までをたくさん
載せている本は少ない。
だから、難解な数学や英語等の参考書を解いても、それで実力が落ちるということはあまりない。

ところが文系の社会科学系の参考書というのは、難易度の高い参考書や専門書になればなる
ほど、難解な論点や瑣末な論点の知識がたくさん載るようになってくる。
余計な参考書に手を出すことで、覚える知識量が膨大になってしまい、すべての論点の知識が
あやふやになってしまうのだ。
要するに、社会科学系の学問においては、大学受験の時の感覚のままに難易度の高い参考書に手を
出せば出すほど、実力がかえって落ちてしまうことが多い。
文系のすべての国家資格試験は、もちろん理解を前提としたものではあるが、最終的には暗記が
主体となる試験だ。
だから、基本に絞って、暗記の精度を高める、アウトプットの精度を高めるというのが、もっとも
合格確率を最も高める勉強方法になるんですよ。
また、大概の受験生は、基本の勉強が一通り終わったら、すぐに応用に行ってしまう。
これが、受からない受験生の特徴。
酷い受験生になると、銀河系を飛び出してアンドロメダ銀河に行ってしまう。

基本が終わったら再度基本に戻り、それを本試験まで繰り返す。
そして、特に論文試験においては、手を広げず、網羅主義ではない重点主義に徹する。
これが、不動産鑑定士試験に限らず、すべての社会科学系の資格試験における、最も合格確率
を高める勉強方法なんですよ。
私が書いていることは、資格試験の勉強のコツみたいな本にすべて書かれていることだから
これまで資格試験の勉強をしたことがない人は、まずはそういう本も一読した方が良いかもね。