「仏様に一番近い人」が事態もみ消しを図る
 比叡山延暦寺を総本山とする天台宗。過酷な修行で知られる千日回峰行を達成し信徒の尊敬を集める存在が「大阿闍梨」だ。その大阿闍梨の指示により、一番弟子の高僧の寺を訪ねた女性が14年間にわたり性被害に遭っていたという前代未聞の事案が明るみとなった。

 直接の性加害を行ったのは四国にある信徒寺の住職。この高僧は暴力や脅迫、そして野良犬や野良猫への残虐な行為を見せつけるといった手法で被害女性を心理的に支配、尼僧として寺に住まわせ、性的暴行を繰り返してきたという。「仏様に一番近い人」と崇拝される大阿闍梨は、被害女性からの直接の訴えに対し、口止め料を支払おうとするなど事態のもみ消しを図った形跡があるという。