>>534

我が国では最澄以来、何処の宗派でも華厳経梵網経所説の大乗戒が主流。
但し一部の宗派は除く。

個人的には戒と律の功徳は非常に重要でインド由来の具足戒を守れる僧侶に対しては心から尊敬する。

しかし、そこに課題は二つある。
具足戒だけでは意業を主としないので「抜け道」が存在する。それは人によって「戒相にないものは犯しても大丈夫」と取られかねない為、幾らでも条文を増やしてしまう事になる。そういう比丘は古代インドにおいても多く居たらしく結果二百五十、五百等の戒相を増やすことになった。

高校の授業でも習うだろうが、大乗仏教が大衆に要請されたのは、それまで具足戒を守り托鉢以外僧院から出ず、対法の研究に余念がなかった仏教僧が多かったからだ。

だから所謂小乗の具足戒オンリーだと民衆の願いに接する機会は少なくなる。
実際、小乗の具足戒を守る場合、朝廷貴族有力武家等の保護を持たない限り、托鉢のみの遊行では僧侶は活動は不可能。

こんなのは特別な情報ではなく、まともな仏教学者が書いた書物を数冊読めば書いてあるし理解できる事です。