融通念仏宗における伝法。
加行(けぎょう)
加行(けぎょう)とは受戒・正伝法の際に前段階として行われる修行のことです。
伝法の加行として、水行・勤行(ごんぎょう=読経、おつとめ)、礼拝行、日課念仏など毎日の定められた行法とともに、七重式(しちじゅうしき)といって、無常の世に確かなお念仏によるべを持つこと、
三法(仏・法・僧)供養のあり方と心構え、数珠の持ち方、合唱の意味合いなど、日替わりで七項目にわたって仏事を習得することが課せられます。
なぜ、受戒・正伝法の際に加行が必要なのかと言えば、確たる信心を養うためといえるでしょう。
もし加行がなければ堅固な信心を得ることができないからです。耕さない土に植物の種を植え付けても果実が得られないのと同じです。
受戒も正伝法も形だけの無意味なものになってしまいます。篤い信心の土壌があってこそ実を結ぶことができるのです。