>>292
江戸時代以降の近代たたらによる製鉄法では銑押し法では主に銑鉄が、
ヒ押し方でも銑鉄と高炭素鋼しか得られない

そこから需要の大きな低炭素で加工のしやすい軟鉄を作り出すには、人力による大鍛冶作業によって脱炭と精錬の工程を繰り返してやっとこさ出来上がる

これは日本では幕末に西洋技術の石炭高温炉が入ってくるまで熱源としては温度の足りない木炭しか使えず効率的な還元・精錬方法を持たなかったためとてつもなく非効率な人力大鍛冶作業に依存していたから
比較的簡単に得られる鋼よりも軟鉄のほうが貴重で高価な代物だった