粒あんがぼたもちで、こしあんがおはぎ、と思っていらっしゃる方が多いの
かもしれません。おはぎが高級っていうイメージからするとそう考えるのが
普通かもしれません。

 しかし実は、違うのです。あんの材料である小豆の収穫時期に関係があった
のです。

 秋のお彼岸は、小豆の収穫期とほぼ同じで、とれたての柔らかい小豆をあん
にすることができます。柔らかい皮も一緒につぶして使うので、つぶあんが
できます。

 春のお彼岸は、冬を越した小豆を使うことになりますが、皮は固くなってい
ます。当然固くなった皮をそのままに使っては食感が悪くなります。そこで
皮を取り除いた小豆を使い、こしあんができます。

 よって春のぼたもちはこしあんで、秋のおはぎは粒あんだったのです。