職場への出社に対する危機感はあまりに低すぎる。会食による感染経路が減少している一方で、職場内感染が過去最多になっているという事実は重大だ。問題は、テレワークを実施しない企業が多すぎること。特に、正社員だけにはテレワークを認めるものの、非正規には出社を続けさせるという企業が、大企業においてすら後を絶たない。
当初はテレワークのための技術的課題やセキュリティの問題がよく指摘されていたが、その主張も説得力を失っている。非正規雇用ばかりが出勤を命じられている状況からは、「非正規であれば、命を守られなくてもよい」という考えが蔓延していることがうかがえる。
不合理な差別を是正し、感染拡大も止めるため、テレワークを認めず、非正規差別を放置する企業を公表したり、社会的に突き上げていく運動が求められる。総合サポートユニオンなどの労働組合でもそうしたキャンペーンを企画している。ぜひ声をあげてみてほしい。