「実業家・本田圭佑」を取り込む自己啓発ビジネス 「自己責任で稼いだもん勝ち」は何が問題か
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本田に密着した書籍『直撃 本田圭佑』によると、彼がビジネスに特に力を入れ始めたのは2014年のブラジルワールドカップ以降。優勝を掲げて臨んだ大会で惨敗し、クラブシーンにおいても中堅国であるロシアのCSKAモスクワから当時低迷していたイタリアのACミランへの転身後の道を示せなかった。傷心の中、バブソン
2010年代の日本サッカーを牽引した選手が堀江、橋下、箕輪、ひろゆき、NewsPicksと名前が並ぶ存在になっている現状には、スーパーヒーローが「要はお金」という土俵に降りてきてしまった虚しさを個人的には感じる。
アスリートがビジネスに関わること自体にも善悪はない。
ここで指摘したいのは、本田のバイタリティと行動力がファスト教養の文脈に属する人たちの価値観を広げるのに結果的に利用されている点である。
圧倒的な努力で競争を勝ち抜いてきたカリスマ性のある本田の存在は、自己責任による社会のあり方を推し進めるシンボルとして適任である。
本田が自身のビジネスのためにチャレンジすればするほど、それは自己責任ベースのファスト教養の世界の養分となる。